ボルダリングの壁の妖精「ボル姉さん」が佐賀にやってきました

ボル姉さん

ボル姉さん

東京都佐賀県

  • 移住種別Iターン
  • 移住の時期2025年
  • お仕事ボルダリングの壁の妖精
  • 休日の過ごし方 ドライブ

ボル姉さんは、ボルダリングの壁の妖精。ボルダリングの楽しさを世の中に広めるために、人間界で活動しています。そんなボル姉さんが、2025年、急に佐賀県への移住を発表しました。なぜ佐賀へ? 本当に、なぜ佐賀へ?

佐賀で働き、暮らす魅力を、聞いてみました。
 

「人間界へ、ボルダリングへの恩返しの気持ちを伝えたい」

-- 東京都から佐賀県に移住されたボル姉さんですが、その前はどこにいたんですか。

ボル姉さん (以下、ボル):壁界ね。

-- 壁界に。

ボル:そう、住んでいて。

-- 壁界でも結構、登ってきてたんですか。

ボル:登ってた、登ってた。学生時代から、何年も登ってた。

-- 登ってきた人はやっぱり、手のひらが大きくなってくるんですかね。

ボル:そうね、登ってきた人は手の皮が硬くなってくるんだけど、私はね、生まれつきもともと手がデカいのよ。全国のボルダリングジムに行ったけど、どこに行っても手がデカいって言われるのよね。

ボル姉さん_ 2.jpg
(ボル姉さんのデカい手。比較対象を隣に置いて撮影すれば良かった。)

-- 人間界に来たきっかけは何ですか。

ボル:こういう「キャラクター」が、あ、「妖精」が。ボルダリングしているのを見たことがなかったから、おもしろいんじゃないかと思って。

-- ボル姉さんはこういう姿だから、競技者としては実力を発揮しづらい面があるじゃないですか。

ボル:はいはい。

-- 競技者としての不利は、許容して生きているということで良いのですか。

ボル:そうね、真剣に挑戦して、それで失敗すると悔しいっ!てなるけど、私はこの姿のままでどれくらいできるかを楽しんでいる部分もあるから大丈夫。

-- 競技者としての1位を目指すだけじゃない、いろんな楽しみ方があるんですね。たとえば小さい子も、ハンディキャップがある方も。

ボル:そうね、私が思うクライミング(※)の魅力は、登る人同士で素敵な空間が作れること。ボルダリングジムの中でも全然知らない人同士、年齢も性別も違う人間同士で、同じ壁を登るということだけで仲良くなっていくから。人と人の輪が、もっと広がったらいいなと思う。競うものではあるけど、みんななんか、仲間なのよ。競技者同士で、ライバルであっても「あそこどうやって登ると思う?」とかそんな会話もするのよね。

-- そういった多面的な魅力を普及するために活動していらっしゃる。

ボル:人間界の人たちみんな、私のこと温かく受け入れてくれたから。だからこう、恩返しみたいな気持ちよね。ボルダリングは誰にでもできるスポーツだから、「ボルダリングってなんだろう」と興味を持ってくれたり、「ちょっとやってみたい」と思ってもらうきっかけを作りたいの。

-- 壁界の妖精だからこそできること、ボル姉さんにしかできないことってありますか。

ボル:目立つというのがひとつのポイントな気がしていて。キッズの子は見た目から入ってくれたりするから。競技者が「たのしいよ」と言うのと、私が「たのしいよ」と言うのは、声が届く層がちょっと違うのよね。

※クライミング:登る、という領域の中に、ボルダリングという競技がある。ボル姉さんいわく、「ボルダリングは、陸上の中の100mみたいな位置付け」とのこと。

ボル姉さん_ 3.jpg
(県立図書館のすぐ横で取材に応じるボル姉さん。)

「毎日のSNS投稿で、バーッと認知が広がった」

-- 人間界で最初に降り立ったのは東京ですか。

ボル:東京。

-- 日本で一番人口が多い場所ですよね。競合となる「キャラクター」もいっぱいいる。

ボル:「妖精」。

-- そんな中で、どのように認知を広めていきましたか。

ボル:まずは、ボルダリングジムで登るのも許可が必要と思って。

-- 急に壁の妖精が隣で登り出したらびっくりしますよね。怖いぞ危ないぞ、みたいな

ボル:だから最初は実績を積もうと思って、近くの公園に行って懸垂したりとか、逆上がりしたりとか。そういう動画を撮ってSNSに毎日投稿しはじめたのよ。

-- 壁がなんかやってるぞ、と。

ボル姉さん_ 4.jpg

(公園でトレーニングするボル姉さん。)

ボル:ありがたいことにスタートから反響があって毎日フォロワーが100人ずつ増えたの。そこからちょっとツテのあったボルダリングジムに相談して、ちょっと登ってもいいですかって聞いてみたの。おもしろいからいいよ、みたいな感じで話が進んで。

-- その様子をまたSNSで配信して。

ボル:他のジムからも「うちでも登ってください!」という連絡が来て、そこからバーッと日本全国から呼ばれるようになって、ボルダリング業界では認知が広がって。でも業界以外の人の認知は全然ずっととれてなくて、どうすれば認知が広まるかなっていうのはずっと考えてたのね。

-- 認知がハネたのはテレビ番組の『SASUKE』出場ですか。

ボル:そう、タレント枠でオーディションがあったのよ。会場の中には数百人のタレントが来ていて、採用されたのが4人だけ。

-- え。すごい倍率。

ボル:「キャラクター」が『SASUKE』に出たのは史上初で。

-- 「キャラクター」が。

ボル:「妖精」が。毎日スクワットをして鍛えて、壁界の先輩の、最終エリアの「壁」までごあいさつに行くつもりで。

-- 実際に挑戦してみて、どうでしたか。

ボル:難しかったわぁ、前しか見えないから。

-- 前しか見えないってカッコイイですね。

ボル:2年連続で同じところ(フィッシュボーン)で落ちてしまったので、3年目は双子の兄のボル兄さんに出場してもらったのね。『SASUKE』に勝つために生まれたボル兄さんは、視野が私の4倍くらいあるの。でも私が失敗した次のエリアで兄さんも落ちちゃって、やっぱり「キャラクター」には難しいよね、とはなってしまったけど。

ボル姉さん_5.jpeg
(果敢に挑戦するボル姉さん。)

「芸能の仕事をあきらめたら、芸能の仕事が急にうまくいったのよ」

-- 世間からの注目が高まる中、2025年に佐賀県への移住を発表されました。芸能界、広告業界はやはり都市部が強い。ボル姉さんとしての活動を、収入を得ながら続けていくには、地方への移住は不利と考えませんでしたか。

ボル:私の活動は3つあるのよね。一つ目は芸能の仕事。二つ目はインフルエンサーとしての仕事。三つ目はクライミング業界での仕事。

-- なるほど。

ボル:よく考えてみたら、私、芸能事務所に所属させていただいていたけど、キャラクター向けの、私が出られそうな仕事ってあんまりなかったのよね。『SASUKE』に出演できたことが特殊なだけで。

-- やっぱりキャラクター界の過当競争はあるんですね。

ボル:でも、インフルエンサーとしての活動は東京にいなくてもできる。クライミング業界での仕事も、もともと全国のボルダリングジムに飛んで行ってたから。別に普段から東京にいなくてもいいかなと思って。

-- 収入の柱が複数あると移住の決断もしやすかったんですね。

ボル:そうそう。他に収入源があったから、移住に対してはちょっと安心していたかな。でも移住することを自分のSNSで発表したらすぐ、サガテレビの『オラキオスポーツ』という番組にレギュラーのお仕事が決まって。他にも、イベントMCの仕事とか、ラジオにも出させていただいたりとか。

-- キャラクターなのに声だけで出演とか。

ボル:私、喋れるキャラクターだから。今、私の身体に広告がたくさんついているんだけど、佐賀県庁さんをはじめとして、地域の企業さんの応援隊長みたいなことをさせていただいたり、SNSの動画作成もやらせていただいたり。

-- 新しいお仕事が続々と決まって大忙しですね。生々しい話ですけど、収入はどうなりましたか。

ボル:東京にいた頃より、全然アップしてる。SNSの投稿、テレビの出演を見ましたとかで、こういうことを一緒にしませんか?みたいな連絡が来るようになって。

-- 同じ仕事、活動をしていても実は地域の方が注目されやすいという現象はありますよね。

ボル:佐賀の方は、すべてを受け入れておもしろがってくださるから、ほんとにほんとに、ありがたいわぁ。

-- 懐が深い。

ボル:そう。温かい人、いい人が多い。たとえばだけど私、普通に街中を歩いていたりするのよね。それで動画の自撮りでもしたいなと思うと自分で三脚を立てて、準備するの。

-- はい。

ボル:そしたらたまたま通りすがりの全然知らない人が、もう少し右だよ、とか教えてくれたりする。困っている人を見つけてくれる、声をかけてくれるんだぁ。

-- 生活の面ではどうですか。

ボル:佐賀という県、街は本当に住みやすい、すごいと思う。遊ぶところ、ごはんを食べるところ、運転したらどこへでも行ける。都会だと信じられないくらい待つだろうな、というようないいお店が、並ばないし、安いし。
ボル姉さん_ 6.jpg
(たまたま近くにいた、ランチの移動販売の方と記念撮影。)

「新しいことに挑戦する、熱い気持ちが共鳴している」

ボル:とにかく、佐賀県に移住してから忙しくなったぁ〜。毎日充実してる。

-- なんでまた、佐賀県だったんですか。

ボル:私、「大学」が佐賀だったのよ。

-- 「大学」。(あれ?)

ボル:私、仕事でほぼ全国に行ったのよ。44都道府県くらい。観光が魅力的な県もあるけど、住むなら佐賀が良かったなってすごく感じたのよね。私と佐賀は、めっちゃ相性がいいと思う。

-- と言うと。

ボル:佐賀って魅力度ランキングが低いみたいに言われるけど、なんか新しいことに挑戦するじゃん。そこに熱い気持ちを感じるの。私にも熱い気持ちがあって、何か一緒にやりましょうと言っていただくと共鳴する感じがあるのよ。

-- 熱い人が本当に多いですよね。佐賀とボルダリングという競技はマッチしていますか。

ボル:すごくマッチしてる。佐賀県にはSSP(SAGAスポーツピラミッド構想)という取組があって、県内の様々なスポーツ活動を通じた地域づくりにも力を入れているのよね。私にも広告を入れていただいているんだけど。

-- なるほどなるほど。

ボル:多久高校というところに『九州クライミングベースSAGA』という本格的な施設もできて、これからもっとクライミング、ボルダリングは注目されていくと思う。そこに、貢献していきたい!

-- これからの佐賀暮らしで、実現したいこと、目標はありますか。

ボル:まず、メディアはもっと出たい。たとえばラジオでレギュラーを持ちたい。全国的なテレビにも出たい。

-- 新たな拠点を得たことで挑戦の幅が広がったのかもしれませんね。

ボル:佐賀に住んでいるから、佐賀の魅力を発信するポジションになっていきたい。YouTubeの活用も、もっとしていきたい。佐賀にはこういうところがあるよ、そういう動画を撮っていこうかな。私、目立つから。だから私がやれたらと思う。

-- お知らせもあるとか。

ボル:佐賀県に全国のキャラクターが集まる『がばいキャラまつり』を、3月20日(金)に開催します。「佐賀県にたくさんの人を呼びたい」という思いでスタートする企画だから、佐賀県のみんなも県外のみんなも、たくさん遊びに来てほしいわぁ。

-- くわしい情報はボル姉さんのSNSアカウントで随時お知らせいただく形ですね。ここまで読んでくださった方はぜひ、ボル姉さんのアカウントをフォローしてください。ではではボル姉さん、これからの活躍も楽しみにしています。今日はどうもありがとうございました!

ボル:ありがとう、いや〜楽しかった!いっぱいしゃべった!
ボル姉さん_7.png

(ボル姉さん提供のイベント参加キャラの一覧画像。佐賀を中心に日本全国から仲間たちが集まります。)

ボル姉さん(壁の妖精)のSNSアカウント
Instagram:https://www.instagram.com/boruneesan/
X:https://x.com/BORUNEESAN
YouTube:https://www.youtube.com/@BORUNEESAN

文章:いわたてただすけ
写真:川浪勇太

公開日:2026年02月04日
インタビュー一覧に戻る
このページの上部へ